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孫崎享著『日本人のための戦略的思考入門――日米同盟を超えて』(本山貴晴)
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著者は元外務官僚で駐ウズベキスタンや駐イラン大使を経て、防衛大学校の教授も勤めた。岡崎久彦の外務省時代の部下でもある。『日本外交――現場からの証言』・『日米同盟の正体』といった著書を有するが、本書では特に戦略論に絞って、日本の安全保障を論じている。

「戦略」とは、著者の定義によると、「≪人や組織に死活的に重要なことをどう処理するか≫を考える学問」である。そして、戦略こそが日本人に最も欠けているものであるがゆえに、いま日本人は戦略について学ばねばならないと主張する。著者も指摘する通り、日本に戦略がないのは戦後からではない。大東亜戦争に敗れたのも、旧軍に戦略がなかったからである。日本が戦後の高度経済成長を成し遂げることができたのは、モデルが欧米にあったためで、追いついてしまったら後どうするかは、自分達で決めねばならないのである。

そして現在の日本にとって「死活的に重要」なことは安全保障政策である。著者はここに最大の戦略欠如を見る。著者は言う。「≪独力で守る≫という思想の欠如こそ、日本の防衛政策の最大の問題点」(151頁)、「米国は日本要因で米中戦争に突入することを極力避ける」(164頁)、「≪米国に追随する≫と≪独自の戦力の充実に努力しない≫ことには密接な相関関係がある」(174頁)。「米国は、日本の基地を基盤にして敵と戦う権利を持つ。しかし、義務はない」(175頁)。

戦略を立てるために最も重要なことは、現状を知ることである。従って本書でも、大まかにではあるが日本の置かれた情況を本質的に分析して見せている。その上で著者の示す戦略(政策)には疑問点も多いが、われわれ自身が今後政治活動を展開する上でも、示唆に富んだ一冊である。

▽孫崎享『日本人のための戦略的思考入門――日米同盟を超えて』
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